みっちゃくそけいぶ24

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無職男が「新幹線で全裸」になった驚愕の動機とは!?【法廷の変態シリーズ番外編】

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なぜ人は、いや男は、こうも脱ぎたがるのでしょうか。

性的に女性を驚かせたいとかではなく、単に『脱ぐ』という行為そのものに対して、異常なる興奮、もしくは使命感を覚える男たちが後を絶ちません。

 

以前このMenjoy!の中でも、私が法廷で出会った『脱ぐ男』をご紹介しました。その日の裁判傍聴以来、私の記憶から離れなくなってしまった言葉があります。

それは裁判官が裁判最後に言い放った言葉、「脱ぎたい気持ちと戦って生きていくのが男なの!!」。

 

男ってみなそうなの!? それともこの裁判官だけ!? と、未だ頭の中はクエスチョンマークだらけですが、公然わいせつ事件裁判を傍聴したり、ニュース報道を見ていると、「脱ぎたい気持ちと戦って、そして敗れた男たち」が次々登場しているんです。

かつてはあの国民的アイドルグループの草○クンまで「裸になって何が悪い」と、戦いに敗れています。

 

でも本当のところ、性的な動機ではないとしたら、『脱ぐ男』の真の動機や目的っていったいなんなんでしょうか?

 

そんな中、先日新たな『脱ぐ男』が事件になりました。かなりファンキーな動機だったので、まずはご存知でない方のために、事件概要をご紹介します。

岩手県警は18日、JR盛岡駅に停車中の東北新幹線のデッキで全裸になった公然わいせつの疑いで、自称・山形県長井市の無職・手塚新一容疑者(32)を現行犯逮捕した。手塚容疑者は「乗り間違えた。自分のふがいなさに腹が立ち、裸一貫からやり直すには服を捨てるしかなかった」などと供述している。

岩手県警盛岡西署によると、手塚容疑者は18日午前9時50分ごろ、新青森発東京行きの「はやて18号」のデッキで服を脱ぎ、全裸になった疑いで逮捕された。
(中略)
同駅に同9時35分に到着し、秋田・東北新幹線「こまち18号」との連結作業の後、41分に
出発する予定だった「はやて18号」だったが、事件の影響で約10分の遅れが出た。

手塚容疑者は、県警の調べに対し「(福島県)郡山から山形に帰省する予定だったが、
乗り間違えた。自分のふがいなさを腹立たしく思った」と全裸になった理由を供述。さらに
「服は親が買ったものだから、捨てないといつまでも自立できないと思った」とも話している。
―――Yahoo!ニュース

電車を乗り間違えた自分のふがいなさに腹を立て、自戒の念を込めての全裸だったとは! また親からの自立のための全裸とは、新しすぎます。その『漢』な動機に思わずキュンとしてしまうほど! 全裸とは、男の心を自立させる力すら秘めているというのでしょうか。

 

私は今までに何件か『性的』動機ではない全裸事件(公然わいせつ)を傍聴していますが、彼らの特徴として、動機を語る際に、なぜかめっちゃめちゃ哲学的になるんですよね。

その中でも特に印象的だった動機をご紹介します。

 

その被告人は公然わいせつの常習犯で、年齢は40代前半のおとなしそうな男性。常に全裸で車の運転をしたり、全裸のままベランダで洗濯物を干したりしており、ひそかに勝手に脱ぐだけで、女性に対して驚かせたりといったような犯行態度ではありませんでした。

その被告人が弁護人に動機を聞かれた際の言葉が以下です。

 

「露出することは、私にとって生きることです。そして死ぬことでもあります。露出することで、私の人生の消すことのできない闇と戦っていました」

 

まるで三島文学の主人公のような哲学的な動機に思わずキュンキュンきてしまったわけですが、この『人生の消すことのできない闇』というのが、数々の脱ぐ男たちが戦って敗北してきたものの正体ということなのでしょうか。

 

ますます謎が深まるばかりですが、『なぜ男は脱ぐのか』の回答を求め、また法廷に向かおうと思います。

いつかその答えが見つかる日まで、私の中の闇も消すことができないかもしれません(キリッ)。